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インターナショナルワインチャレンジ2023 ロンドン審査会報告(審査会全体編)

2023年4月24日から4月27日までの4日間、ロンドンにおいて本年のInternational Wine Challenge(IWC)Sake部門の審査会が開催されました。

 

今年は1601銘柄の日本酒がエントリーされ、14か国から総勢63名の審査員が集い、完全にコロナ禍以前の体制・方式に戻って審査を行いました。

 

IWC審査会のジャッジは下記5つの役割に分かれ、グループの取りまとめを行うパネルチェアを中心に、1グループ4~5人構成で審査は進みます。

 

Co-Chairman:審査の最高責任者 5名
Panel Chairman:各審査グループの取りまとめの責任を持つ上級審査員 12名
Senior Judge: パネルチェア補佐
Judge:一般審査員 
Associate:初めてSake審査に参加する審査員 

 

1日目、2日目前半の審査では、メダル受賞するに値するか、メダルに届かずCommended(推奨酒)かOutに振り分ける作業をまず行います。各テーブルでCommendedまたはOutと判断されたものは、全てCo-Chairmanに集められ、その判断で良いか2回目の審査がなされます。この審査でも結果が変わらない場合はこの段階で結果確定しますが、Co-Chairmanの判断でメダル審査に戻したほうがいいものは、3日目の審査に進みます。
また、明らかにFault(欠陥)があると判断されたお酒は、事後に審査員がチェックできるように分けられます。TCAやSulfide(硫化)、Volatile(揮発)、Oxidation(老ね)などがチェックされます。

 

 

 

 

 

2日目の後半と3日目はメダル受賞に値すると判断されたお酒を、ゴールド、シルバー、ブロンズの何に該当するかを再審査します。
各グループで決めたメダルの色について更にCo-Chairmanが確認をし、メダルの色が決定します。特にゴールドのお酒については厳しく審査されます。

最終日の4日目は、ゴールドメダル受賞酒の中から トロフィー、リージョナルトロフィーそして「チャンピオン・サケ」を決定します。
5名のCo-Chairmanによって、カテゴリー毎にゴールドに選ばれたお酒から、最も優れた部門最優秀にあたるトロフィー酒を選んでいきます。
部門の中でトロフィーが1つと決められない場合、トロフィー候補となったお酒だけで再審査されます。そして1つだけがトロフィー、惜しくも選ばれなかったものの特に秀でたものにリージョナルトロフィーの賞が与えられます。
またゴールドの中で生産量が四合瓶換算で10万本以上で日本の小売価格1200円以下の銘柄の中から グレートバリューアワードが決定します。

最後に、9部門それぞれのトロフィーからチャンピオン・サケを決める最終審査をします。9つのお酒をテイスティングした後、ここではディスカッションをせずに一人ずつ投票し、他のCo-chairmanたちにも共有されません。主催者が結果を確認し、チャンピオン・サケが決定します。どのお酒も非常にレベルが高く、Co-Chairも時間をかけて一つずつじっくりと納得が行くまで最後の審査を行います。今年も大接戦となりましたが、無事、IWC 2023のチャンピオン・サケが決定致しました。

 

 

 

メダルの発表は5月18日、トロフィーは5月25日、そしてチャンピオン・サケの発表7月4日に発表予定です。結果を楽しみにお待ちください。

 

 

 

 

Photo by Keisuke Irie


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