インターナショナルワインチャレンジ2019 ロンドン審査会報告(準備編)
2019年4月5日から8日までロンドンにおいて本年のIWC(International Wine Challenge)Sake部門の審査会が開催されました。
今年で13回目を迎える大会は、イースター休暇と重ならないようにするためにかなり早い開催となりました。イースターの日は年によって1ヵ月以上前後しますが世界中から集まる審査員の便宜を考慮して日程が設定されています。
昨年の山形県での審査の時期に比べると2か月以上早いエントリーの締切にもかかわらず、
今回のエントリー総数は1,500銘柄と、ロンドンで行われる審査会としては過去最多のえとりー数を更新しました。
例年通り9つのカテゴリーに分かれて審査が進んでいきます。
(普通酒、本醸造、純米、純米吟醸、純米大吟醸、吟醸、大吟醸、古酒、スパークリング)
審査に先立つ準備作業は3月8日に日本でのエントリー酒の集荷を行い輸出、現地通関などを経て、会場であるThe KIA Ovalに運び込まれます。
- 会場で受け取った段階で箱張りにあるバーコードをスキャンします。チェックインと呼ぶ到着確認作業です。この段階で未着の各社にお電話で確認します。
- 箱から出して1本ずつにID番号のステッカーを貼り付けます。この番号は各メーカーには知らされていない、IWC作業側だけが使用する番号です。 今後の審査作業はすべてこの番号で管理されます。
- IDステッカーが貼られたお酒を4本ずつラックに並べていきます。 スパークリング部門エントリーだけは冷蔵庫に別保管されます。
- ディスカバリーテイスティングに申し込まれたお酒は、別に保管されます。
- 1銘柄ずつラベル撮影を行い、発表用に使用します。
- 審査1、2日目のために、各審査部門ごとに10本1箱を目途で集めて目隠しのために袋詰め、ID番号が付いたタグ付けをした後、再度箱詰め。翌日からの審査会に備えるという形になります。
今年のワイン部門の審査が開始される4月1日ギリギリまで準備作業は行われ、無事にエントリーされた全1500銘柄が審査を待つのみとなりました。
Sake部門審査の前日には、上級審査員であるCo-chairmanとPanel Chairの15名が集められ、今年の審査の方向性についての確認が行われます。
カテゴリーごとの特徴を反映していることを判断の原則として、日本酒のことに詳しくない消費者が、それぞれに期待されるお酒らしさ、香味の方向性をメダルの情報から判断できるようにという点が強調されています。
審査開始当日の朝にもブリーフィングが行われて、全審査員にもこれらの方向性は共有されてゆき、今年の審査がスタートします。